息をするように本を読む

文字でしか伝わらないものがあるし文字だけじゃ伝わらないものもあるけど私はとにかく読みたいの

朔日なので

ほんとに何もかもすぐ忘れてしまう。大事なことほど忘れる。大事じゃないことも忘れる。忘れないこともある。忘れてたはずなのにふと思い出してびっくりすることもある。忘れたいことを忘れられて、忘れたくないことを忘れずにいられたらどんなにいいだろう。

いままで読んできた本をぜんぶ覚えておけたらよかったのに、と何度も思った。内容じゃなくて、読んだかどうか忘れちゃうから、その本を読むのが初めてなのか何回目なのか、わかったら楽しいのに。好きな本ほど、何度も何度も読んだ本なのに、何年も経って初めて気づくことがあったり、違う意味に感じたり、そういうの、覚えておけるわけないから記録しておけたらよかったのに。でももう何十年分も遡れないし、残念だなあ、と。

記録しておけたらよかったのに、と思ってから何年も経った。そりゃあ小さい頃からのぜんぶ記録できてたら最高だけど、ここ数年だってずいぶんいろんな本を読んだ。何年か前の最初に思った時から記録してたら、今頃たくさん楽しい読書録があったんじゃない?というのも数回思った。

最近また過去の読書録があったらなぁと残念に思ってて、このままだとまた定期的に残念に思うだろう。でももし今これから書きはじめたら、数年後の私がちょっと喜ぶかもよ?過去に読んだ時のことも、数年後よりいまの方がまだちょっとは覚えてるかもよ?

じゃあ…書いておくことにしますか…なんか区切りのいい日からにするか…とカレンダーをみたら、今日は新月でした。新月は陰暦で朔。朔日。月が現れる始める日だから月立ち→つきたち→音便でついたち、というようなのをどこかで読んだのを思い出して、では、というわけです。

 

今朝は子供の運動会が天候の都合で午前でなく午後に変更になったということでなんとなくちょっとゆっくり起動モード。起きだすまえに一日一話無料漫画からはじめる幸せ。

 

応天の門』5巻24話 

<都にて、魂鎮めの祭りの開かれる事 3>

いやー応天の門ね、むちゃくちゃ興味があったにも関わらずちょっと線が多くて(いろんな漫画に対して今後しょっちゅう言うと思うので気にしないでください)、なかなか読み始められなかったんですけど、やっぱり面白いんですよねー今日読んだとこは特に、道真さんが才を発揮してしまい始めてるというか、ホームズばりに相手の状況をサクサクと指摘するクリアなとこと、加持祈禱のぐわんぐわんなとこと、短い中にもダイナミクスがあって面白い。ぐわんぐわんなとこは、この線の多さ太さがあってこそなので、これがいいんだなと再認識するなど。

 

『美食探偵 明智五郎』4巻39話

<Menu13 3>

これは何しろ実写が素晴らしくてですね。以前からあらすじや設定ですごく読みたくて何度か手に取ったもののなかなか画風になじめなくて読み進められず悔しい思いをしていたのですが、中村倫也さん小池栄子さん志田未来さん武田真治さんの実写が素晴らしくて、そのイメージを逆輸入のように投影することで、すいすいどころかガツガツむさぼるように読み進めております。そもそもの作品がすごく面白いし、かつ読めば読むほどドラマの再限度の高さ、製作陣の熱量ににうならされる。コロナ中で思うようにできなかった時の対応も洒脱だったし、ぜひぜひぜひぜひシーズン2を!で、いま読んでるとこは天使ナポリタンの話、マリアが帰国してチームと再会、探偵さんの姿を見るところ。この視点が切り替わるとこもいい。